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2017年8月のスタッフブログ

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ブラウザで非互換のお話 

ブラウザで非互換という話題になると、真っ先にというか、唯一叩かれるのがIEですが、今日のお話はChromeです。

スタイルシートの記述で
word-break:keep-all;
というものがあります。
これはスタイルシートリファレンス(http://www.htmq.com/style/word-break.shtml)によると
「言語に関係なく単語の途中では改行せず、単語の切れ目で改行されます。」
という機能の記述です。

では
「・一番目の項目 ・2番目 ・3番目である」
という文があった時、幅が狭くなるとどこで改行するでしょう。

主要ブラウザはこの場合以下の様な動作をします。

IE , firefox 空白で改行
Chrome ・で改行

この結果

IE , firefox では

・一番目の項目 ・2番目
・3番目である

と表示される幅の時、Chromeでは以下のような謎動作になりました。

Chrome(Safariも同じ)
・一番目の項目 ・2番目 ・
3番目である

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レスポンシブデザインでなければ、好きな所に改行を入れればいい話なのですが...。
ですが、その時作成していたページはレスポンシブだし、ChromeとSafariはスマホファーストの世界では「スタンダード」。

結局pの文章にするという安直な方法はやめて、
ul li を使い inline-block を指定してブラウザに関係なく
・一番目の項目 ・2番目
・3番目である
という表示を実現。
(なお、inline-blockにするとリストのマーカーは出ないので、やっぱり頭の・は必要だったりします。)

安直な方法でも目的が達成されるなら「良い方法」なのですが、ブラウザによる挙動の違いは「複雑な方法」を強いる訳です。

以前は「IEさえなければ」という声をよく聞きましたが、今後は違う声を聞く事になるのですかね。
まぁ、アンチMSは良くいますが、アンチGoogleは聞かないので、「Chromeさえ...」という声は出ないのかもしれませんが。
ただ、近年のGoogleは、過去の「ナンバーワン企業」同様の悪い病気が進んでいるような気がするので、先の事は分からないですね。


■補足 ナンバーワン企業の悪い病気 「昔な、**という者がおったんじゃ...」
その昔ナンバーワン企業として知られたある会社がありました。(いや、今でも存在していますが。)
ジャイアンぽいので、ここでは仮にJ社としておきましょう。
J社のワープロソフトは日本中で使われ、日本一有名なソフトハウスでした。
みなJ社のフロッピーディスクをパソコンに入れて(「入れて」と言うのは比喩ではなく、実際に差し込むのです)使っていました。
当時はハードディスクが普及途上で、各社のソフトはパソコンにフロッピーディスクを入れて、パソコンの電源を入れるという起動方法が主体でした。

どのメーカーもインストーラを用意しておらず、ハードディスクでソフトを使うには、「腕に覚えのある」人がマニュアルを読みながら手作業でインストールしていたのです。
そんなとき、ある小さなソフトハウス(長いのでH社としましょう)が各社のソフトを自動でハードディスクに入れてメニューに登録し、簡単に起動できるソフトを作りました。
そしてH社は各社にインストールとプログラムの起動に関して自分らの解釈(インストール動作等)が正しいか問い合わせを送りました。
ハードディスクへのインストールの解説が無いソフトも普通に沢山あったためです。
問合わせを送った全てのメーカーから回答が返ってきました。
それにより、動作の正しさが確認されましたし、一部処理を修正したり、見落としていたツールも登録するようにしたケースなどがありました。
その中でただ一社だけ「回答しない」という回答を送ってきたメーカーがありました。
それがJ社です。
パソコンソフト界の巨人J社は弱小H社を見下し、ビジネスに非協力な姿勢を取ったのです。
まぁ、向こうからすれば、人のビジネスに寄生する「コバンザメ」のように見えたのかもしれません。
ですが、もしそうだとしたら、その見方はユーザー不在の尊大な物ではないでしょうか。
ほかの諸メーカーと異なり、当時はまだ小さかったパソコンソフト・ハードの市場を活性化して「みんなで幸せになろうよ(win-win)」という発想が出来なかったのでしょう。
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それから約10年後。

ウインドウズの時代になり、巨人J社のワープロソフトも当然のようにウインドウズに対応しました。
しかし多くの人がJ社のワープロを捨て、MSワードを使い始めます。
アンチMSの人は大勢いるのに、J社のソフトを使おうとキャンペーンを張る人や雑誌等は見かけませんでした。
結果J社のソフトは全然売れなくなり、有象無象のメーカーの一つに成り下がりました。
ワープロソフトはそのままMSワードが標準の地位につきました。
でも、業界では「かわいそうだ」とか「なんとかしましょう」、「日本語ワープロを外資にやられて悔しい」なんて声は出てきません。

ナンバーワンが、いつまでも「わが世の春」を謳歌出来ないのは、世の常の様です。

藤原道長「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」
平時忠「平家にあらずんば人にあらず」

藤原氏も平家も没落しました。

「Googleにあらずんばウェブサービスにあらず」
今はそんな時代ですかね。

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