
2020年1月14日に、今年第1回目のコアアルゴリズムアップデートが行われました。
コアアルゴリズムアップデートは、Googleが年に数回行われる、大規模なアップデートのことです。Googleは、毎日のように小規模なアップデートをしていますが、それとは異なり、順位変動もとても大きいものになります。
Later today, we are releasing a broad core algorithm update, as we do several times per year. It is called the January 2020 Core Update. Our guidance about such updates remains as we’ve covered before. Please see this blog post for more about that:https://t.co/e5ZQUA3RC6
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 13, 2020
こちらは、Googleによる、コアアルゴリズムアップデートのアナウンスです。
2020/1/14からのコアアプデで、EC系のKW順位下落(13位→29位)
— SEOラボ@SEO対策 (@seolabo85) January 17, 2020
KWに即するページから低評価の原因を少し読み解いた
・非SSL
・検索意図ズレ(価格表記等無い)
・迅速に目的のコンテンツに辿り着けない
・関連商品数少ない(関連ページ少ない)
・内容希薄なページ多い
・サブドメインのテーマ重複 pic.twitter.com/VmNhvXmkvZ
それに対して、SEOラボが行った傾向分析のツイートです。
・非SSL
・検索意図ズレ(価格表記等無い)
・迅速に目的のコンテンツに辿り着けない
・関連商品数少ない(関連ページ少ない)
・内容希薄なページ多い
・サブドメインのテーマ重複
SEOラボによれば、低評価の原因として以上の内容をあげていますが、
私は、外部リンクの評価見直しも含まれているんじゃないかと感じています。
今回は、外部リンクについて少し詳しく見ていきたいと思います。
目次
1. そもそも外部リンクとは?
外部リンクは、他のホームページから、自分のホームページに向かって貼ってもらったリンクのことを言います。
Googleは、この外部リンクを、リンクが貼られたホームページへの投票とみなし、それを評価することで検索順位の結果に使っていました。
例えば、ある人が、ページに書かれていた内容に強く共感すると、ブログなどでそのページについてのレビューを書いたりします。
そして、この記事のネタ元はこちらですとホームページへのリンクをつけてくれます。
このようなリンクが、どれくらいあるかをGoogleは、算定して検索結果に反映していたのです。
さらに、外部リンクが多く集まっている評価の高いサイトからあるページにリンクが貼られると、外部リンクの数は少ないのに、突然検索順位が大きく上がったというようなケースも多々ありました。
Googleはサイトの評価をページランクという名前で公表しておりましたが、ページランクが高いホームページからリンクが貼られると検索順位は一気に向上するのです。
検索順位を上げるためにページランクの高いホームページからリンクをもらおうと、あの手この手を使う輩が増えたため、Googleは、ページランクという評価方法を廃止しました。
しかし、公表がされていないだけで、裏では、リアル・ページランクというものが存在していると言われています。
外部リンクが、今もGoogleの検索順位を決める重要なシグナルの一つになっていることは間違いありません。(※このようなランキングシグナルは外部リンク以外にも200以上あると言われています)
ただ、昔に比べれば外部リンクの影響は少なくなってきていますし、Googleは外部リンクの質について、しっかりと精査しています。
最近は、コンテンツマーケティングが重要で、コンテンツの質を高めようと言われていますよね?
うん、ホームページを作って年数がたって、既に外部リンクがそこそこある場合は、自作自演の外部リンクを増やすと過剰SEOだと判断されかねないので、コンテンツの質と量を高めることを中心に考えて、自然にリンクがあつまるようにした方が良いと思う。
2. 外部リンクをチェックする理由
Googleは、2012年4月にペンギンアップデートという大規模な検索アルゴリズムの改修を行いました。
ペンギンアップデートは、自作自演の外部リンクなど過度なSEOを行うと検索順位が低下したり、ペナルティを受けてインデックスから削除されてしまう結構怖いGoogleのアルゴリズムです。
ペンギンアップデートは、コアアルゴリズムアップデートのように、定期的なアナウンスが行われていましたが、2016年9月のペンギンアップデート4.0以降は、リアルタイムのアルゴリズムとして、組み込まれたために、それ以降のアナウンスはされていません。
Googleは、外部リンクを、良質のもの(白)と悪質なもの(黒)に分けて、良質なリンクは検索順位に良い影響を与え、悪質なものは悪い影響を与える、という仕組みを設けて、常に私たちのホームページを見張っているわけです。
ですから、自分のホームページに貼られている外部リンクがどのようなものかを把握することは、SEOにとってとても重要です。
それではどのようにして、外部リンクをチェックすればよいのでしょうか?
外部リンクが調べられるツールをいくつか紹介しておきましょう。
●Googleサーチコンソール【無料】
https://www.google.com/webmasters/tools/home?hl=ja
昔、ウェブマスターツールと呼ばれていたものですが、今は、サーチコンソールと呼ばれています。
Googleが、何を評価しているのかを教えてくれるものなので、非常にありがたいものです。
SEOをしようとすれば、これなしにはかなり厳しいものがあります。
●Open Site Explorer
https://moz.com/researchtools/ose/
MOZは、2004年に設立されたSEOツールを提供しているアメリカの企業です。MOZのサービスは、海外のSEOツールの中でも認知が高く、Googleの評価に近いと言われています。
MOZから提供されるOpen Site Explorerは、無料でも調べますが、詳細を見たい場合は、有料の会員登録が必要です。
●OpenLinkProfiler
http://openlinkprofiler.org/
無料で利用できる外部リンク調査のためのツールです。自分のホームページ以外に、ライバルのホームページも調べることができ、無料のツールとしては、機能が豊富です。
Googleってアルゴリズムを公開していないのに、本当のことを教えてくれるんでしょうか?
Googleをどこまで信用するかだけど、私たちはGoogleの検索エンジンで、評価されたいわけだから、Googleが公表しているものを頼りにするしかない。そういう意味では、Googleがサーチコンソールで手のうちを明かしてくれているのは、私たちにとってはありがたいことだよね。
3. 悪質な外部リンクと良質な外部リンクの違いに気をつけよう
さきほど、Googleは、外部リンクの質を評価していると書きましたが、それではどのようなリンクを良質なリンク、どのようなリンクを悪質と捉えているのでしょうか?
簡単に言えば、ユーザーの役に立たないリンク、つまりSEOだけを目的に作られているページからのリンクを、Googleは、悪質なリンクとして捉えていると思われます。
もう少し具体的に見ていきましょう。
3-1. 悪質な外部リンク
・リンク集サイトからのリンク
・意味のないワードサラダからのリンク
・コピーコンテンツからのリンク
・SEO業者から購入しているリンク(ペイド・リンク)
上記のようなものが悪質なリンクと思しきものです。
心当たりがある方は、相手先にリンクを外してもらうか、自分でリンクを削除できるサイトの場合は、すぐに削除しましょう。
でも古いホームページで相手先に連絡が取れない場合もあるんじゃないですか?
その場合は、特別な方法があるから、後で紹介するよ…
ところでワードサラダって何ですか?
ああ、それはね、意味の通らない文章で、多くの場合昔のSEOツールなんかで自動生成されたものだよ。
元は医学関係の用語で、言語障害を表す言葉なんだ。
3-2. 良質な外部リンク
逆に、ユーザーにとって有益な情報源からのリンクであれば、昔と同様、リンクが貼られたホームページへの投票、つまり良質なリンクとして評価していると考えられます。
・リンク元のページとリンクされるページのテーマや記事に関連性がある
・リンク元のページのコンテンツの量が十分にある
・リンク元のサイトにアクセスがきちんとある
・リンクのテキスト(アンカーテキスト)がターゲットキーワードと一致しすぎない
・記事本文からのリンクで、サイトナビゲーションからのリンクではない
などが、良質な外部リンクとして考えられます。
見ると分かるのは、自作自演ではなかなか作れない、SEOを目的としていないということです。
ページの内容に共感して、それを紹介したいという自然な発露からリンクを貼ってくれているというオーガニックさが重要だということです。
Googleはリンク元のページの内容まで見ているということですね。
Googleのリンク不正はさせないという強い意思が伝わってくるね。
4. 外部リンクをチェックするにはサーチコンソールで気軽に見ることができる
外部リンクをチェックするツールは、上の段でいくつか紹介しましたが、一番オススメなのが、サーチコンソールです。Googleが評価の対象としている外部リンクをほぼリアルタイムで確認できるツールだからです。
この画像を見ていただくと分かりますが、ここに外部リンクをエクスポートという機能があり、最新の外部リンクの一覧をダウンロードできます。これをダウンロードして、リンク元のページをたどり、それが悪質なリンクか、良質なリンクかを確認すると良いでしょう。
4-1. 悪質な外部リンクはGoogleの「被リンク否認」で対処しよう
そしてここからが重要です。SEOに悪影響を与えているとされる悪質な外部リンクを、否認することで、Googleの評価対象から、そのリンクを除外することが可能です。
https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=ja
https://www.google.com/webmasters/tools/disavow-links-main
ここから、悪質と思える外部リンクを、否認するとペナルティが解除されて検索順位が戻ってくることが考えられます。
ペンギンのアルゴリズムがリアルタイムになり、悪質なリンクは評価対象から自動で外すので、リンクの否認の必要は無いと言われていますが、この除外に漏れがないとも限りませんし、どこまで自動化できているか分かりませんので、きちんとやっておいた方が良いと思います。
昔は、サーチコンソールの管理画面からリンクが貼られていましたが、新画面になってから、リンクが消えたので、ゆくゆくは必要なくなる可能性はありますが…
これは一度やったら、もうそれで良いのでしょうか?
外部リンクのリストは、定期的に更新されるので、リンクの否認も定期的にやるのが良いと思う。
5. 外部リンクチェックのまとめ
・Googleは比重は下がっているとはいえ、今も外部リンクを重要なランキングシグナルとして見ています。
・外部リンクはツールである程度確認ができます。サーチコンソールを使うのがオススメです。
・外部リンクには良質のものと、悪質なものがあるので、悪質と判断できるものは否認ツールで否認しましょう。
外部リンク対策を自力で行うのが難しい・時間がないといった場合は、ディーエーオーにご相談ください。
お客様に代わってサーチコンソールを使った処理などを、お引き受けいたします。
サービス内容には記載がありませんが、柔軟にご対応いたしますので、お問い合わせください。