これから動画制作を本気でやっていこうと思っているのですが、その前に、適切な価格で、サービスを提供したり、お客様に提案していくために、全体像をきちんと知らなければならないと思い、いろいろと調べて、私なりのコメントも加えていきます。
今後の動画マーケティングの趨勢
今や、インターネットのメインデバイスは、パソコンではなく、スマートフォンになっているというのは、周知の事実かと思われます。
そのような環境の中で、みんなは、どのようなメディアを利用しているのか?
視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社による、かなり具体的に認識しやすい情報が紹介されていました。
2019年12月19日に発表された情報なので、最近の状況を指し示しています。
2019年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキング
によると、スマートフォンでのアプリごとの利用時間だと、1位がLINEで13ポイント、2位が、Youtubeで5ポイント、3位が同じく5ポイントでTwitterとなっています。
多分、みなさんも実感に近いんじゃないかと思います。
Yahoo!ジャパンが4%で、Googleアプリが2%ですから、それをYouTubeが超えていることを考えると、どれだけみんな動画見てんねんという感じですね。
昔は、検索といえば、Googleでしたが、最近は探しものをする際には、YouTubeで検索することが多いので、今後更に動画のニーズは高まっていくだろうと思います。
私が、よく見ているYouTubeチャンネルで、オタキングこと岡田斗司夫さんが動画の中で、これからのビジネスは、全てYouTube経由になるなんて言っていましたが、本当にそうなるんじゃないかと一種不安な思いにかられます。
私の本業である、ホームページ制作はどうなるんだろう…
ということで、動画制作の相場感、ならびに料金の算出方法、安く作る方法について調べていきます。
動画制作にいくらくらいかかるか?
昔から動画を作っている会社はたくさんあります。
テレビを中心とした、映像会社がたくさんあって、このような映像会社に外注するとすごく高いんじゃないかと思われる方も多いでしょう。
ただ、最近は、私たちのようなウェブ制作の会社が、技術的に近いこともあり、動画制作に乗り出しているところもあるため、次第に価格競争の波にさらされて安くなっているように思います。
またYouTuberなどは毎日のように動画をアップしますが、1本1本にそれほどコストをかけられないので、すべてを自前でやることも多く、そのようなノウハウがテンプレ化しているため、コストが下がってきている側面もあります。
それでは、動画制作を外注するといくらぐらいかかるのか、タイプ別に見ていくことにしましょう。
1. 専門の映像制作会社に頼む
Googleで検索したところによると、Googleが選定した相場感は以下のような感じだそうです。
会社紹介PR映像制作 50万円~100万円
テレビCM制作 80万円~300万円
セミナーやイベントの撮影(1~2時間程度)20万円~
費やされる時間によって違いますが、概して上記のような感じでしょうね。
私が、クライアントから動画を作ったらいくらぐらいかかるの? と聞かれて大体同じような相場感で話をいたしました。
2. ウェブ制作会社で動画を作っているところに頼む
映像制作会社に比べると、クオリティも少し下がる感じがしますが、その分値段も低く抑えられます。
インタビュー動画の制作(5分程度)5万円~
YouTube動画の制作(10分程度) 10万円~
出張動画撮影(2時間程度)4万円~
これでも一般の人たちが考える料金からすると高いのかも知れませんね。
ちなみに私の会社は、これくらいの料金で、サービス化したいと考えています。
上の料金を考えると、YouTuberは、自分たちで動画編集しないと絶対に合わないですよね。
それでも一般の人からすると高いですかね?
3. マーケティングプレイスで動画制作をしてくれる人を探す
MoviePrint(ムービープリント)のようなマッチングプラットフォームで、動画制作のクリエイターを探すことができます。
料金については、私が見つけた一番安い部類の料金で以下のような感じでした。
サービス紹介動画(30秒程度)10万円
サービス紹介動画(3分程度)30万円
こちらは、イラストが動いたり、ナレーションが入っていたりして手間がかかっている感じなので、かかっている手間を考えれば、比較的安い感じがします。
上記はムービープリントで10万円の見本
4. クラウドサービスでフリーランスのクリエイターを探す
ちょっとビックリしたんですが、クラウドワークスのようなクラウドサービスに登録している方に依頼を出すと、サムネイル作成、テロップ、BGM、効果音、カット(基本的にはノーカット、若干あるかも程度)で1万円以下でやってくれる方もいるそうです。
制作会社の5分の1以下でやってくれる方もいて、これはかなり破格ですね。ただ、近くにいる人ではないことが多く、映像の撮影自体は、自分でやらないといけないですね。
インタビュー撮影(5分程度)1万円~
この場合、クオリティには、ちょっと疑問がありますね。
見本はこちら
5. 自分で作る
これは、いわずもがな、自分の時間と労力しかかかりませんので、外注へのお金はかかりません。
撮影費、制作費は無料
ただし、機材を揃える必要があるので、そこはきちんと考える必要があります。
必要な機材と、価格については、下の項目で詳しく紹介します。
動画制作の外注についての比較表
料金についての比較表を作ってみました。
なんとなくの私のイメージなので、うのみにはしないでください。
映像制作会社 | ウェブ制作会社 | マッチングサービス | クラウドサービス | |
価格 | 一番高額 | 専門会社よりは安い | 安い | 激安 |
スキル | ◎ | ○ | ○ | △ |
時間 | 結構かかる | 納期短め | 人によって違いあり | できてこないこともある |
これはちょっと偏見も入っているかも知れないので、そこはご勘弁を…
動画制作に必要な機材
これから動画を撮って、ネットで公開したいと考えている人のために必要なものを一覧にしました。
1. カメラ
フルハイで取れるカメラがあれば、とりあえずいいんじゃないでしょうか?
私は、会社にある一眼レフのEOSで撮影しようかと考えています。
2. 撮影場所
きれいで明るい部屋があれば良いと思います。背景を変えるためには、クロマキー合成という手法を使って、被写体と別の背景を組み合わせるので、被写体以外を消せるように、均一の背景をグリーンスクリーンなどで、作る必要があります。Amazonなどで安く購入できます。
3. 照明
映像が暗いとどうしてもチープに見えてしまうので、映像全体を明るくする照明があると良いです。直接ライトを当ててしまうと、光と影が強く写ってしまい、あまりきれいじゃないので、ライトを拡散させて、影があまり出ないソフトライトを準備したいところです。
4. 動画編集ソフト
プロ用のソフトであるアドビのプレミアやファイナルカット・プロを使うと、細かい編集ができますが、結構高額だったりするので、パワーディレクターや、wondershare社のfimoraのような1万円以下のソフトでも良いと思います。最近は安いソフトでも最初から各種のエフェクトが用意されていて、動きがあって格好いい動画を作ることができます。
これで動画を作る環境は整うわけですが、動画を作るには下記のようなスキルも必要です。
ただ難易度が高いように見えても、最近はそれを簡単にしてくれるツールもあるので、コメントを交えながら、紹介します。
動画制作に必要なスキル
1. 格好いいオープニングを作りたい
パーティクル(CGで作られた粒子)が瞬間的に拡散したり、集合したりするド派手なエフェクトが入った動画って、格好いいですよね。プロは、一からアフターエフェクトを使って作ったりしますが、今では、素材を販売しているサイトで安価に売っていたりしますので、ぜひ使ってみたいという人は、購入することを考えてみると良いでしょう。
2. シーンを切り替えたい
シーンとシーンを切り替えることを、トランジションとも言いますが、動画ソフトには、いろんなトランジションが最初から用意されていたりしますので、用意されているものを使うと良いと思います。
あまりいろんなトランジションを使うと、逆にチープに見えたりしますので、基本のフェードイン・フェードアウトなどを上品に使うのがオススメです。
3. テロップを入れたい
テロップを入れるのは、重要です。テロップがあると、聴覚だけではなく、視覚にも訴えられるので、記憶に粘着しやすくなります。YouTubeなどには、アノテーション機能というものがついていて簡単に吹き出しや、字幕を追加することができます。
4. 動くイラストで動画を作りたい
海外のソフトでは、簡単にイラストを動かせるソフトがいくつかあります。アニメーション系YouTuberが使っているソフトがVYONDという名前のソフトです。
例えば、こんな動画を、VYONDを使って作ることができます。
ただ年間15万円+消費税がかかるので、本気の人じゃないと購入できませんね。
日本の法人を通さずに海外のサイトで直接購入すると幾分安く購入できるようです。
5. バーチャルYouTuberになりたい
これは私もいろいろと実験しましたが、Facerigを使うのがとても簡単です。これをパソコンに入れると、PCについたカメラに映る自分の顔と連動して、アバターが顔を方向を変えたり、笑ったり、しゃべったりしてくれます。
さらに二次元のイラストを、3Dのように見せることができるLive 2Dを使うと、自分で描いたり、描いてもらったりしたイラストをアバターとして使い、動画に顔出ししないで出演することが可能です。
私も顔出しするか、Vtuberで行くか悩むところですが、会社の宣伝に使う動画ではきちんと顔出ししようと考えています。
以前におっさんでもVtuberになれるのか?という記事を投稿しているので、こちらも関連記事として紹介しておきます。
動画編集にかかる時間
動画編集には、やはり時間がかかります。以前に購入したYouTuberのマシーナリーとも子氏の『スマホだけでもOK! VTuberのはじめかた』という本には、「一番大変なのが動画編集で10分動画で6~8時間かかる点」と書かれていました。
マシーナリーとも子氏の動画を見ると、かなり手間がかかっているので、それくらいはかかるだろうなと思いますが、こらなかったとしてもそこそこの手間はかかります。
このブログを書くにしても2時間以上はかかっているので、動画を作るとすると、そんなものではすみません。
動画の脚本、スクリプトを書き、撮影をして、動画を細かく分割して、それらをつなぎ、BGMを載せたり、ナレーションを入れたり、テロップを入れたりすると、それは時間がかかりますね。
ということで、自分で動画を作る場合は、その苦労を自分で背負う覚悟が必要ですね。
でも慣れれば慣れるほど、効率化して余計な時間はかからなくなっていくので、慣れるまでは修行だと思って頑張るのが良いかも知れません。
動画は編集に時間と手間がかかるので、そのことを理解しておこう
まとめ
動画を作りたいという場合、
2. ウェブ制作会社に頼む
3. マーケティングプレイスで制作してくれる人を探す
4. クラウドサービスで制作してくれる人を探す
5. 自分で作る
おおまかに考えて5種類の方法があります。
動画を安く作りたい場合は、自分で作るのが一番です。
しかし、その場合は、動画撮影の機材や作成ソフトなどが必要になります。
本格的な動画時代がやってきています。
それに備えて、どのような方法で、自分のビジネスに動画を取り入れるか考えてみましょう。